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第3回は法制度が原因となった「資材調達困難」のケース。

その2で紹介した事例は、資材調達が困難となったケースであるが、今回の事例はその原因が法制度による場合である。


“100億円工場”操業停止に、帝人ペットボトル再生事業が映す容リ法の綻び
NikkeiBP Net 2005年7月13日



これは2005年7月1日に帝人の子会社である帝人ファイバーの新鋭工場(山口県周南市)が操業停止に追い込まれた事例である。

背景としては、
容器包装リサイクル法がある。

自治体が回収するペットボトルを再生するリサイクル事業者は再生品の売却益を得るわけだが、原価は原材料から作るよりも当然割高になる。
今回の原因となる「容器包装リサイクル法(容リ法)」では、リサイクルを促進するため、再生処理の対価として、ペットボトルやペットボトル入り飲料のメーカー、小売店などが拠出する負担金を原資に、事業者に再商品化委託費を支払う仕組みとなっている。

その際、事業者は、経済産業省などが主管する「日本容器包装リサイクル協会(容リ協)」が市区町村単位で入札を実施する際、最も安い受託費(1トン当たり単価)を提示し、落札しなければ原料を仕入れることができない。

しかし、帝人の場合は高純度のペットボトル樹脂に戻すという技術的に高度な処理を施している分、リサイクルコストがかさむため、高額な委託費を受け取らなければ採算が合わない。

そのため、2005年度の落札が「ゼロ」となり、原料在庫が払底しまったようである。その結果、操業を維持できなくなったという。


加えて、事業者が多数参入した結果、1998年度に7万7000円だった落札単価は年々下落、2005年度には3万7800円と半減し、事業者にとっての負担が増えている。


このような背景から、原料確保が困難となり操業停止に至った。





第2回は「資材調達困難」のケースです。

新潟県中越沖地震で自動車部品工場が被災し、大手自動車メーカーの操業が一時ストップした例は最近のものだが、それ以外にも以下のような事例がある。

日産、鋼材不足で5日間操業停止
Responce 2004年11月25日



これは、2004年11月29日から12月上旬までのうち5日間について、国内3工場で操業を停止するとした日産自動車のケースである。

背景としては、
まず、鉄鋼各社が国内の自動車、電機、造船向けなどの需要が高水準なのに加え、中国など海外向けの出荷もタイトで供給は綱渡りの状態にあったため、鋼材が不足していた状況があげられる。

一方で日産自動車は経営再建で鋼材の調達先の絞込みを行い、日産の大手鉄鋼メーカーからの調達は、新日本製鉄とJFEスチールに絞っていた。
他方、トヨタ自動車やホンダはこの2社に加え住友金属工業からも調達していることと比べると、日産自動車は鋼材の調達面での融通性が低く、今回の事態につながったと見られるとのこと。


操業停止は九州、追浜と系列の日産車体・湘南の3工場が対象で、残る栃木工場は通常の操業を続ける。今月29、30日と12月の6、7、8日の5日間で、それぞれ2シフト休業する。来年1月以降の休日出勤や残業によって影響分をカバーする計画と発表した様子である。


このように、資材調達が困難になるのは地震災害だけではないことがわかる。
経営的に資材調達先を絞り込むことは必要な対策であるものの、異常事態が発生した場合、調達先の分散化をある程度図っておくことが重要であるが、これは事業規模にもよると思われる。
小規模事業所では、操業停止のリスクとコストの面を十分検討しながら、慎重な対策を図ることが必要と言える。


企業が操業停止に追い込まれる事例をネットに掲載されている情報から複数回にわたって収集します。



第1回は「ストライキ」のケースです。

クライスラー、スト突入 労使交渉が決裂
asahi.com 2007年10月11日00時31分




カナダの2工場も操業停止 GMスト、米国外にも波及
asahi.com 2007年09月26日11時44分



いずれも全米自動車労働組合(UAW)が、それぞれの自動車会社と労使交渉や雇用契約交渉が決裂したためストライキに及んだ事例。


GMのケースでは、UAWとGMとの交渉がスト突入2日で妥結した。
しかし、記事では2日目に入った時点でカナダにあるGMの2工場も、米国内からの部品供給が途絶えたことから生産を止めたと言う。
ストが長引く場合は、メキシコなどの工場にも操業停止が広がる可能性が心配されていた。


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